深い悲しみに包まれた中、
私を支えて続けてくれたのは、
婚約者である彼女に間違いない。
「本当に助かったんだよ・・・。ありがとう。」
さて、場面は変わり、仕事に戻った私を待っていたのは
想像もしない出来事だった。
いや、想像はできたが考えないようにしてきたのであろう。
背景を事細かに説明することはできないし、しても仕方ないので、、、
簡単に言えば、経営陣交代、会社合併という動きであった。
その裏にある様々なものによって、
仕事に対するモチベーションは著しく低下していった。
今まで、仕事を最優先に生きてきた男が、
仕事に対してのモチベーションを失うと、
どのようになってしまうのだろうか。
母を失った悲しみとの2重の苦しみの中で、
私は「人生とは何なのだろうか」と、その意味がわからなくなっていた。
しかし、そのように苦しむことは母は願っていないだろう。
私は母に幸せになることを誓ったんだ。
私はまず発想を変えることにした。
「人生は仕事が全てではない。」
私にとっては、パラダイム転換である。
私の中の「仕事」というもののプライオリティを一時的に下げることにした。
言い訳ではないが、仕事の手を抜くというわけではない。
考え方やそれに基づいて行動を変えるということだ。
仕事に殆ど全ての時間を割いてきたが、そうではなく、
意図的に他にも時間を割くようにした。
自分の中で割り切って、仕事の時間を決めて
その時間内で片付けるように努めた。
後になって思うと、かえって、その方が効率が良いように思えた。
そうやって意図的に作り出した時間で、
私は夢中になれる「何か」を模索していたんだ。
つづく
↑ぽちっとしてくれるとうれしいなっと。
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